サスティナブルコーヒーってどのような特殊なコーヒー豆なのだろうか?
カフェでいつものようにコーヒーを楽しんでいたのですが、お店でサスティナブルコーヒーのチラシを見かけました。
サスティナブルコーヒーという呼び方だけあって何か特別な扱いのあるコーヒーなのかな?
というのはなんとなくわかるけど、スペシャルティコーヒーのように、特殊なコーヒー豆なのだろうか?と、気になりますよね。
サスティナブルコーヒーはどのようなコーヒーなのか?についてお話していきます。
サスティナブルコーヒーと呼ばれるモノの定義
サステイナビリティー(持続可能性)という配慮をした上で生産されているコーヒーの事をサスティナブルコーヒーと呼んでいます。
サスティナブルコーヒーはSCAA(アメリカスペシャルティコーヒー)やSCAJ(日本スペシャルティコーヒー)など、コーヒー品種審査で評価されている「スペシャルティコーヒー」にランク付けされている中でも、「さらに持続可能な営農によって栽培されたコーヒー」が当てはまり、以下の3つの構成に分かれています。
- オーガニックコーヒー
- フェアトレードコーヒー
- シェードツリーコーヒー
有機無農薬や公正な取引、環境保護などが主な認証理念があります。
SCAAのレポート(Sustainable Coffee Survey of the North American Specialty Coffee Industry July 2001 Daniele Giovannucci著)は、サステイナブルコーヒーの定義を以下のように定義しています。
- オーガニックコーヒーは土壌を保全し化学薬品の使用を禁じた手法で生産されている
- フェアトレードコーヒーは最低販売価格が保障された小農家からなる農協を通じて供給されている
- シェードツリーコーヒーは森林で覆われた土地で、多様な生態系の保全や渡り鳥の保護に配慮して生産されている
自然環境や先々の生活も考えた上で良い状況での生産を目指したコーヒーという事になりますね。
このような定義の元に3つの構成があるのですが、コーヒー豆の生育状況によってはいくつか重複し合っているものもあります。
だれが定義しているのか
サスティナブルコーヒーの定義をしているのはSCAA(アメリカスペシャルティコーヒー協会)になります。
また認証団体は以下の団体です。
・オーガニック
JAS(日本)、OCIA(米国)、BCS Oko(ドイツ)、Skal
・フェアトレード
トランスフェア/フェアトレード、オルタートレード・ジャパン、COFFEE KIDS、peace winds
・シェードツリー
スミソニアンミグレトリーバードアソシエーション、Good Inside、レインフォレストアライアンス
サスティナブルコーヒーではないコーヒーに隠れている問題
コーヒーの生産、流通は世界経済で考えても大きく関係してきます。
熱帯地方の農家はコーヒーの生産が貴重な収入源となっているのですが、流通価格は生産コストよりも安く取引されています。
熱帯雨林はコーヒー栽培のために農場に変えられ生態系の損失にもつながり、そして需要に伴う質の劣ったコーヒー生産を行うなど、問題を抱えたままコーヒーが作られている背景があるのです。
つまり、今私たちが日常的に良く飲んでいるコーヒーの多くはサスティナブルコーヒーではないコーヒーです。
このコーヒーの裏側ではコーヒーの生産のために環境破壊が起き、環境破壊による生態系の変化、そして生産農家が貧困状態に陥っているという問題があると考えればわかりやすいです。
これらの問題を改善するためにもサスティナブルコーヒーを意識して購入するという選択肢で、ちょっとずつ問題が改善される動きになってほしいものです。
サスティナブルコーヒー推進に協力してみませんか?
最近では環境保護団体をはじめとしたNGOなどがスティナブルコーヒーの推進活動をしています。
また、日本にもサスティナブルコーヒー協会というサステイナブルコーヒーの普及を目指す活動をしている協会があり、サステイナブルコーヒーに関する様々なアプローチをしています。
サスティナブル・コーヒーを推進する事によって農家に適当な価格を支払い、オーガニック製品にインセンティブを支払い、自然資源の管理を実践することに報酬を支払うといったこれまでとは異なる市場機会を作る試みを行ってこれから先の事も考えたコーヒー作りを提案しています。
- 農家がこれからも良い環境でコーヒー豆を生産できる生活に
- 自然環境を守るために
- 熱帯林の破壊をしない生態系保全のために
けていくためにもサステイナブルコーヒーの購入を推進していっています。
コーヒー豆を購入する際に「サステイナブルコーヒーの代表的な認証マーク」として以下のマークがあります。
- レインフォレスト・アライアンス認証
- UTZ Certified
- 国際フェアトレード認証
- 有機JAS規格
これらのマークが入ったコーヒーを選んで購入するというのも一つの協力法方法になります。
アメリカ農務省の発表によると日本は世界第4位のコーヒー消費国です。
同じコーヒーを飲むならサステイナブルコーヒーを選択して協力してみませんか?
photo credit: Maren Barbee Perquin, Morazan, El Salvador via photopin(license)